Attila_2017

【FEATURES】AttilaのフロントマンFronzがNewアルバム「CHAOS」を語る:「今作の音はホンモノなんだ。プログラムを使うことを避けて、本物の楽器を使った。」

Published On 2017年3月4日 | By admin | Features, TOP PICKUP

一昨年、昨年と2年連続で「SCREAM OUT FEST」に出演し、デスコア、メタルコア、ラップ、エレクトロをブレンドした唯一無二のサウンドでオーディエンスを見事にロックしたAttila。昨年Miss May I, We Came as Romans等と共に新レーベルSharptone Recordsに移籍した彼らはこれから一体どこに向かおうとしているのか?7枚目となるNewアルバム「CHAOS」(3/8にTRIPLE VISION entertainmentから国内盤がリリースされる)で目指したものとは? フロントマンのFronzが語ってくれた。

 
“今作のプロデューサー、Erikとは生々しくてオーガニックな音を目指したし、プログラムは一切使っていない。今作の音はホンモノなんだ。プログラムを使うことを避けて、本物の楽器を使った。その結果がライヴで反映されているよ。今作の曲はライヴでもアルバムと同じ音を再現できてる。逆にライヴの生々しさを作品に取り入れることができたとも言えるね。”
 

──いま、自宅で過ごしているんですね。

Fronz:俺はフロリダのオーランドに住んでいるんだけど、数日前から友人が訪ねて来ていて一緒にディズニー・ワールドに行ったところだよ。昨日はインタビューを飛ばして申し訳ない。すっかり忘れていたんだ(笑)。

 
──大丈夫ですよ(笑)。さて、ATTILAの最新作『Chaos』は昨年11月に本国アメリカでリリース済みですが、リアクションはいかがですか?

Fronz:すごくいいね!今作は時間をかけて取り組んだ作品なんだ。ファンも気に入ってくれているよ。俺はどんな作品を発表してもファン全員に満足してもらうことは不可能だと思ってる。誰かが好きだと言っても他の誰かは気に入らないと怒る、全員を喜ばせることはとてつもなく難しいことなんだ。
でも、今作『CHAOS』に対しては否定的な意見がないどころか、これまでAttila に興味がなかった人たちまでを巻き込んでいる。バンドの醍醐味は作品をリリースする毎にファンが増えていくことだ。それって俺たちが正しいことをしたっていう証明でもあるからね。

 
──「CHAOS」を作る際、テーマなどは設けたのでしょうか?

Fronz:うーん、タイトルのまま、“CHAOS=無秩序、混沌、混乱” だね。今、俺たちが生きている日常生活においてもそうだ。日々報じられているニュースも、身近なSNSだって “CHAOS” じゃないか。バンド活動も “CHAOS” そのものだし、アルバムの内容も “CHAOS” で、いろんなタイプの曲が入ってる。超ヘヴィーなデスコア、ラップに加えてEDM、エレクトロ、思わず合唱したくなるようなロックンロールの要素までごちゃ混ぜにしていて多様性がある、まさに “CHAOS” だよね!

 
──新しいファンも獲得できているとおっしゃいましたが、それはなぜだと思いますか?

Fronz:やっぱり作品が多様性を持っているからじゃないかな。

 
──多様性といえば、意外だったのがアルバム5曲目の “Moshpit” です。まさに “Attila流EDMソング” ですね!この曲では、Tiesto、Steve Aoki、Diploらに才能を認められているDJ / プロデューサー、DJ Ookayをフィーチャーしていますね?

Fronz:その通り。DJ Ookayのことは昔から知っていて、ずっと一緒に仕事したいと思っていたんだ。彼はとてつもない才能の持ち主だからね。彼には主にシンセサイザー、エレクトロ、ノイズのパートを手がけてもらった。仕上がりには大満足だよ。

 
──メールで楽曲のやりとりをしたんでしょうか?

Fronz:いや、彼にはスタジオに来てもらって同じ空間で曲を作ったよ。同じ場所で気持ちをひとつにして作業できたことにも満足しているんだ。“Moshpit” は今作の中でワイルドカード的な存在といっていい。ファンが予想だにしていなかったタイプの曲だからね!
 

 
──4曲目の “Obsession” はすぐにAttilaの曲だとわかる仕上がりですね!

Fronz:まさにそうだね。 “Obsession” はイントロからエンジン全開で、まさにオールド・スクールな俺たちの曲だと思う。「よし!これぞAttilaっていう曲を書こうぜ!”」って意図して完成させたものが、その目論見通りにファンに認知してもらえることが俺たちが目指すゴールなんだ!でも、これまでと同じものばっかりじゃつまらない。俺は全ての曲にファンへのサプライズを仕掛けたいと思っているんだ。

 
──1曲目 “Ignite” や3曲目 “Public Apology” はニューメタルからの影響をうまく引き出した曲ですね。特に “Public Apology” はLimp Bizkitの影響を強く感じます。

Fronz:そう言われても驚かないよ。俺たちメンバー全員、ニューメタルが大好きだし、Limp Bizkitをリスペクトしているからね。Limp Bizkitは日本で人気あるの?

 
──はい、そう思います。

Fronz:もちろんアメリカでもLimp Bizkitは有名だけど、最近は活動していないんじゃないかな。実は先日Fred Durstと少し会話をする機会があって、それ以来彼らと一緒に何かできたらって真剣に考えてる。もしLimp BizkitとAttilaのツアーが実現したらヤバイと思わない?

 
──最高のプランだと思います!是非、日本でも実現させてください!!最近、メタルシーンに “ニューメタル・リバイバル” の波が来ていることを感じますが、どう思いますか?

Fronz:うん、その波は間違いなく来ているし、これからもっとその波を感じると思うよ。俺が運営しているレーベル、Stay Sick RecordingsでもAfterLifeっていうバンドと契約したところなんだけど、ニューメタルが好きなら絶対にチェックして欲しい。めちゃくちゃヘヴィーなLINKIN PARKのようなサウンドだから。何曲かYouTubeにもMusic Videoを公開したところだよ。これからもっとニューメタル・リバイバルの波は来ると思う。
 

 
──今作を聴いて、私がまず感じたのはサウンドがとても生々しくオーガニックだということです。前作まで蜜月関係だったJoey StargisではなくErik Ronにプロデューサーを代えたことも影響しているんでしょうか?

Fronz:そこに気づいてもらえてうれしいよ!Joeyの仕事は素晴らしい。ただ、彼と作る作品はガッチガチにプログラムされたサウンドになってしまうんだ。今作のプロデューサー、Erikとは生々しくてオーガニックな音を目指したし、プログラムは一切使っていない。今作の音はホンモノなんだ。プログラムを使うことを避けて、本物の楽器を使った。その結果がライヴで反映されているよ。今作の曲はライヴでもアルバムと同じ音を再現できてる。逆にライヴの生々しさを作品に取り入れることができたとも言えるね。

 
──Erik Ronはどういうタイプのプロデューサーでしたか?

Fronz:とても実践的なタイプだと思う。彼は全てに貢献してくれたよ。俺たちが曲作りに行き詰ったときも、前進させてくれる手助けをしてくれたし、常にクリエイティブでいられるように尽力してくれた。彼はスマートだし、一緒に楽しく仕事ができるプロデューサーだったね。

 
──今作はいつ頃から制作を始めたんですか?

Fronz:かなり前から制作は始めたよ。2015年には曲作りをしていたと思う。これはバンドによって違うけど、Attilaはアルバムのためにとんでもない数の曲を書きまくるんだ。自分たちが必要だと感じる以上に曲を作る。それから曲を厳選して、選ばれた曲を磨き上げていく。その過程のなかで次のアルバム用にキープしておいたり、完全に破棄したりもするね。ひとつ言えるのは、今作は過去のどの作品よりも時間をかけて作ったってこと。

 
──過去の作品と今作との違いはなんだと思いますか?

Fronz:さっきも触れたけど、ライヴを意識したことだね。ここ最近のアルバムは、データでのやりとりを繰り返してコンピューター上で制作していた。今作は本物のドラム、ギターを使ってスタジオで作った。バンドを始めた頃のフィーリングを取り戻せたと思うよ。

 
──オリジナル・ドラマーだったSean Heenanの脱退は、今回のレコーディングのスタイルが影響しているんでしょうか?

それが決定的な原因ではないと思う。ただ、ショーンの脱退は人間関係が原因ではないことははっきりさせておきたい。ショーンはこれまで出会った友達の中でも最高にいいヤツだからね。
バンドを続けていくと、ミュージシャンとして高い技術力も必要になっていく。ジョーイとのレコーディングでは、ドラム・パートはプログラミングするから実際に叩けなくても問題なかったけど、今作はプログラムを排除した。だから、全てのパート叩けなくてはいけなかったし、当然ライヴでもプレイできなきゃいけない。ネガティヴに捉えて欲しくないんだけど、もし違うドラマーだったら「Chaos」のドラムはよりクレイジーなものになっていたと思う。ショーンの脱退はAttilaをさらに前進させていくためにお互いが下した決断なんだ。
 

 
──今作からSharpTone Recordsに移籍しましたね。
※SharpTone Recordsは、ヨーロッパ最大のメタル・レーベルのひとつであるNuclear BlastのCEOであるMarkus StaigerとSumerian Recordsの元副社長のShawn Keithが2016年に設立した新レーベル。

Fronz:うん、彼らは最高だよ!Shawnは旧知の仲だから、決して新しい環境というわけではないんだ。Shawnは業界にコネクションを持っているし、仕事も一生懸命にやってくれる男だってことも分かってたしね。
あと、俺たちにとってNuclear Blastと繋がれたことは大きい。Attilaはアメリカで成功しているけど、ヨーロッパ、UK、日本での知名度はまだまだだからね。SharpTone Recordsと契約した主な理由のひとつは、将来的にワールドワイドに活動する際にNuclear Blastと組めば自分たちの利益になると思ったからなんだ。マーケットを拡げることもできそうだし、様々なアイデアを投げかけてくれる彼らはパーフェクトだよ。

 
──Attilaのようにメタルコア/デスコアとラップを融合させたバンドのEmmureもSharpTone Recordsに所属していますね。

Fronz:うん、Emmureに近いものを感じてる。お互いにヘヴィー・ミュージックとラップをミックスさせたバンドだからね。以前はこのふたつのジャンルを融合させるバンドって多くなかったから比較されたりもするけど、光栄だよ。

 
──ヘヴィーミュージックとラップを融合させたニューメタルからの影響を受けているバンドは最近増えてきていると思います。Fire From The GodやSylarもそのジャンルですよね?

Fronz:そうだね。昔に比べたら、そういうバンドは次々出てきている。俺のレーベルStay Sick Recordingsが契約したBackWordzは、Fire From The Godのオリジナル・ヴォーカルが始めたバンドなんだ。是非聴いてみてくれ。
※BackWordzはデビュー作『Veracit』を3月31日にリリース予定。収録曲“Self Ownership”ではFronzがゲスト参加している。

 
──私は、デスコアにラップと取り入れた創始者はあなただと思っています。

Fronz:ありがとう!俺が本格的にAttilaでラップを取り入れたアルバムは2013年のアルバム『About That Life』なんだ。当時は酷評されたよ。みんながこの作品のことを話題にしていて、大好きか大嫌い、、、そのふたつに反応がクッキリと分かれてた。昔のLimp Bizkitが経験したことと同じことを味わったね。
今はニューメタル・リバイバルが来ているかもしれない。でも、それがAttilaの影響だとは思ってないし、そんなことはどうだっていいんだ。他人の言うことなんて気にしなくていい。「俺はメタルが好きで、ニューメタルも好きだ」と思ったら自分を信じて挑戦すればいいんだ。俺たちがやってきたようにね。

 
“誰かに仕事の悩みを相談されると、俺は必ずこう答えるんだ。「一番大切なことは本物の情熱をもって打ち込めるかってことだ」ってね。仕事のことばかり考えてしまいがちだけど、まず仕事をみつける前に情熱を注げる何かを探すべきだと俺は思っているんだ。”
 

──あなたはレーベルとアパレル・ブランドを運営するなどビジネスにも力を入れていますね。

Fronz:そうだね、ビジネスも大事だよ。俺は小さい頃から自分でビジネスをやりたいって考えてた。“Stay Sick帝国” を作りたいんだ(笑)。アパレル・ブランドのStay Sick Clothingは2011年に始めてもう6年になるよ。同じようにビジネスを始めた人たちの多くは1年以内で投げ出したけど、俺は努力したし絶対にあきらめなかった。俺は自分を信じているし、自分のブランドで成功したい。努力を続けてきたおかげで、今ではAttilaを知らないのにStay Sick Clothingのことは知ってくれているお客さんもいるんだ!

 
──私も “Suck My Fxxk” Tシャツを3枚持っていますよ。

Fronz:ワァーオ!それ最高だね!いま真剣に考えていることは日本でStay Sick Clothingを成長させることなんだ。日本に行ってもっと多くの人たちも俺の服を着てもらいたいって思ってるよ。
Attilaは、認めてもらえるまでとても時間がかかるタイプのバンドだと思ってる。この先、小規模な活動しかできなくなってもバンドを続けていけるようにビジネスも疎かにできないんだ。

 
──バンドにアパレル・ブランド、さらにレーベル運営とあなたは常に仕事をしているイメージがあります。

Fronz:それは小さい頃から思い描いていたことなんだ。その夢を実現させるには仕事を全力でやることは当たり前だし、成功させるためには身を粉にして働くしかないって昔から思っていた。多くの人はただ仕事をこなしているだけで、その仕事に愛情も情熱も注いでいない気がする。
誰かに仕事の悩みを相談されると、俺は必ずこう答えるんだ。「一番大切なことは本物の情熱をもって打ち込めるかってことだ」ってね。仕事のことばかり考えてしまいがちだけど、まず仕事をみつける前に情熱を注げる何かを探すべきだと俺は思っているんだ。

 
──今後の予定を教えてください。

Fronz:アパレルにもこれまで通り取り組むし、レーベルはまだまだの段階だし所属バンドも成長させたいから、さらに力を注ぎたいね。Attilaは今年ハードにツアーするよ。日本にも毎年のように行ってライヴをしたいし、Stay Sickの宣伝もしたいな。
他のバンドも同じことを言うかもしれない。でも、日本は俺にとって “重要な場所” なんだ。まだ何も決まっていないけど、日本でツアーをしたい。北から南まで縦断するようなツアーをね。それを実現させるためにも日本のファンには是非、「CHAOS」を手に入れて欲しい。

 
──本国アメリカでは事前予約したファン全員に直筆サイン入りのCDを販売したそうですね。素晴らしい試みだと思いました。

Fronz:その通り。とてつもなく大変な作業になってしまったけど、俺たちは感謝の気持ちをファンに特別なカタチで伝えたいんだ。

 
──それを手にしたファンはうれしいでしょうね!

Fronz:俺たちはファンにCDを手にしてほしいと思ってる。何千枚というCDにサインすることは想像以上に大変な作業だったけど、ファンに約束したことだからやり遂げた。
でも、苦労した価値があったよ。サイン入りのCDを手にしたことでファンは俺たちの想いを受け取ってくれたと思うし、彼らはアートワークやジャケットのアートにも触れて何かを感じ取ってくれたと思うんだ。ストリーミング・サービスでは決して感じることができないフィーリングだね。
他のバンドはそこまでやろうと考えないかもしれない。でも、ファンに喜んでもらえるためなら毎日2、3時間を費やしてサインすることくらいなんてことないよ。ちなみに、日本の音楽ファンはCDを買う習慣がまだ残っているんだろ?

 
──はい、そう思います。

Fronz:素晴らしい!アメリカでCDを買う習慣は滅びたといえる。ほとんどの人はストリーミングで音楽を聴いているし、レコード店でもCD売り場はどんどん縮小しているんだ。日本の音楽ファンの姿勢を俺は尊敬する。CDのアートワークは音楽と同じくらい大切なものだからね。今作「CHAOS」も音楽はもちろんアートワークも素晴らしいんだ。タイトルと曲名さえ分かればいいってものじゃない。そこにはアートやクリエイティブな要素が散りばめられてる。デジタルで聴いている人たちはその大事な部分を見落としていると思うな。是非、「CHAOS」はCDで楽しんで欲しいね!

Interview & Translation:Osamu Sawada


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Attila「Chaos」国内盤
2017.3.8 In Stores
TRIPLE VISION entertainment
TRVE-0126 / ¥1,944 (in tax)

              


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