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【FEATURES】The Usedがデビューアルバム「The Used」、2ndアルバム「In Love and Death」の再現ライヴツアーを語る「この2枚のアルバムを再現することは、キッズの人生を再現しているようなものだと思ってる」

Published On 2017年2月26日 | By admin | Features, TOP PICKUP

昨年、ファンの間でも1、2を争う人気を誇る作品であるデビューアルバム「The Used」と2ndアルバム「In Love and Death」の再現ライヴUSツアーを行ったThe Used。各地2日に分けて行われたそのスペシャルなツアーは当然のごとく大きな反響を呼んだ。なぜこのタイミングでこのツアーを行おうと思ったのか?このツアーを日本でやる可能性は?そしてNewアルバムの予定などを結成当時からのオリジナルメンバーBertとJephに語ってもらった。

 
“15年前に作ったものだけど、それを聴いたキッズは大人になり、進化して変わっている。 そして自分たちだって同じように進化して変わっているんだ。その音楽を聴いて育ったキッズも時間が経って聴いた時にはまったく違う解釈の仕方をする。だからこの2枚のアルバムを再現することは、キッズの人生を再現しているようなものだと思ってるよ。”
 

──まずは、何故1st「The Used」、2nd「In Love And Death」の再現ライヴツアーを行おうと思ったのでしょうか?

Bert:なぜかいつも記念すべき時を逃してきていたんだ。10年目の時とか。まだ1stアルバムが出てからぴったり15年ではないけど、14年半かな?

Jeph:そうだね。ちょっとややこしいんだけど、1stアルバムは実際には15年前に作っていて、2001年に再レコーディングしてそれからリリースされたんだ。

Bert:いつもファンから、最初の2作がどれだけ自分の人生に影響を与えたかって話を聞くんだ。人生の辛い時期とか、大人になる辛い過程でどれだけ助けになったかを。12歳から70歳の大人になるその過程にいる人たちにだよ(笑)俺たちにとってもこの2枚はバンドのすべてを物語ってると思う。いろんな失敗をして学べたことや成長の証だし、10年間違う見方で世の中を理解しようともがいていたことを表してる。世の中には一つの談話があって、それは正にこの「見方」にみんなを集中させることだと思っている。色んな見方があるだろうけど音楽はすべて「愛」で、どれだけそれが個人レベルに影響を与えるか、共同体にどれだけ影響を与えるかは分かるだろ?だからこれはハードコアなThe Usedのファンだけではなく、自分たちのためにもやっているんだ。

とにかく今はまったく違うバンドになっているんだ。オリジナルメンバーはJephと俺だけだし、15年経った今、この楽曲たちの意味を再解釈しているようなものなんだ。

Jeph:。15年前に作ったものだけど、それを聴いたキッズは大人になり、進化して変わっている。 そして自分たちだって同じように進化して変わっているんだ。その音楽を聴いて育ったキッズも時間が経って聴いた時にはまったく違う解釈の仕方をする。だからこの2枚のアルバムを再現することは、キッズの人生を再現しているようなものだと思ってるよ。

Bert:なんて完璧な例えなんだ。赤ん坊が生まれると心から愛おしいけど、一緒にいる時間に慣れると、その子供が自分の人生になっていく。15年経てばさらに意味が深くなって、もっと大切に思えるんだ。

Jeph:自分たちはまたさらに別の見方をしているんだ。僕たちはいつもゼロの状態から見ているからね。その赤ん坊の産声を聴いたのは自分たちだけなんだ。

Bert:そうそう、その意味でも作品ってバンドよりも大きなものなんだよね。作り出したこの4人より遥かに大きい。それを、特に熱心なファンは理解してくれていると思うんだ。

 
──演奏する楽曲の中には一度もプレイしたことがないものや、すごく久しぶりにプレイしているものがあると話していましたが、久々に演奏してみていかがですか?

Bert:食べ物と音楽って同じようなところがあるんだ。子供の頃の懐かしい匂いとかがあるように、匂いで時間を遡ることだってできるだろ?音楽もそうで、懐かしさがあるんだ。例えば “Greener With The Scenery” って曲があって、今までずっとその曲のことを考えてはなかったけど、今再び歌うようになって、あの頃の思い出が蘇りつつも、今のこの曲への思いは、あの時の思いからすごく美しく変化をしているんだ。美しい成長だよ。

Jeph:まったく新しい感覚だよ。五感ではなく、第六感あるような感じ。さっき食べ物って言っていたけど、懐かしさがあって、思い出せて、すごく心が動かされるだけでなく、昔に戻れて、その一部にもなれる。音楽はまさにそのバイブスがあるよね。ライブを観にきているキッズも、昔の曲を聴いて、当時聴いていた時の自分を再現していると思うんだ。再現って変な言い方だけど、蘇らせているって感じかな。

 
──中には今演奏することで苦痛を感じたり、辛くなったりする楽曲もあるのでしょうか?

Bert:それよりもこっち側に来られて、こっちの方がもっといい場所だということを祝う場だと感じてる。俺たちはうまくやって来れた、そしてファンのみんなには個人的な苦労やあがいたりもがいたりすることがあるのは知ってる。みんなが今日ここにいる、色々なことを乗り越えてここにいるんだから、それだけでも祝福したい。俺たちにとっては毎晩ステージに立てることが美しいセラピーなんだ。

 
──最初からいてくれたファン、ずっと一緒に成長してきてくれた人たちに対してはどのような気持ちがありますか?

Bert:すごくありきたりな言い方だけど、彼らがいてくれるからこそ俺たちがここにいる。彼らのサポートなしでは不可能だったよ。信じられないことに、俺たちはこのツアーでできるだけ多くのファンと会っているんだ。ハングアウトできるってみんなすごく喜んでくれているみたいだよ。それにいろんな人からどんなことを乗り越えられたかとか、俺たちの音楽のおかげで助かったとか聞くと信じられないくらい感謝の気持ちでいっぱいになる。自分が直接彼らの人生に関わってなくても、自分の音楽が彼らと関われたってことは特別なことだよ。

Jeph:まるで薬みたいだよ。なんかありきたりな表現だけど、心の薬みたいなものなんだ。来てくれているキッズを見たらわかるけど、過去に何か辛い経験があったりしてもライブをすごく楽しんでハメを外してる。ライブの後には「こんなに楽しんだことなんてなかったよ!こんな経験ができるからこのバンドがすごく大切なんだ。今の自分がいるのはこのバンドのおかげだよ。」なんて言いに来てくれたりする。それって相当ヘヴィーなことだよ。俺たちが誰かの人生を救えたり、変えることができたなんて思うとね。

Bert:確かにヘヴィーだよね。それだけポジティブなことを受け入れられる立場にいるってこともすごく運がいいと思うんだ。本当に治癒だと思うよ。個人的にもうまく行かない1日だったり、気分が悪かったりすると罪悪感があったりもするんだ。色々な恵まれたことがあったからこそ、ポジティブでいることは俺たちの義務のようなものだと思ってる。

 
──The Usedの音楽があったから自殺しないで済んだと伝えてくるファンもいますよね?

Bert:一日に一人は必ず言いに来てくれる。俺たちはこのバンドをNPOとして、人を助ける団体になりたいって常に話しているんだ。宗教のようにもっとポジティブに人の助けになれることがしたいんだ。宗教と違って地獄とか恐怖はまったくない。人は何かを信じないといけないとは思ってないけど、仲間意識とか集団の何かがあれば、共通の意識を手助けできるとは思ってる。音楽ってバイブレーションなんだ。この喉から出ている音、ギターが出す音、すべては振動でしかなくて、みんながそれを感じて、すごい魔法のように感動を受けることができる。

Jeph:ライブの50%は観客なんだ。例え俺たちがそこにいなくても、ライブの50%はいいショウだよ。こんなこと言うのもおかしいけど、本当のことなんだ。

Bert:LAやニューヨークでEmoナイトってDJイベントがよく開催されているんだけど、そこで自分の人生を変えてくれた曲を一緒に歌うために長蛇の列ができているんだ。素敵な光景だよ。みんなに必要なのがよくわかる。

Jeph:そうそう、そういうキッズの多くはライブに行って、友達も作ったりしてる。さっき仲間意識ってBertが言っていたけど、人間の繋がりが生まれてくるんだよ。The Usedのライブで知り合いができた!とかThe Usedのライブで出会って結婚した!とかそう言うことも聞くよ。この15年間にどんなことが起こったのかを目の当たりにするのって最高だよ。

 
──日本ではThe Usedの歌詞は言葉の壁があって、ファンは対訳を見て理解できているかもしれないけれど、英語ができるファンほどは分かっていないかもしれません。ものすごく熱心なファンも大勢いるし、ライブを見るとみんな一緒に歌っています。言葉が分からなくても音楽がわかる、これについてどう思いますか?

Bert:俺が思うには、言葉ではなくバイブレーションが感情を反映させているんだ。表現は言葉ではなく、フィーリングだと思う。1stアルバムのテーマは「自分らしさを感じる自由が欲しい」だったんだけど、ティーンエイジャーなら誰もが共感できると思う。2ndアルバムは「喪失感」や「死」をテーマにしているから、音楽だけでもそれを感じることができると思う。日々の辛いことをどうやって対処するのか、受け止めるのか、その方法を見つけることを。

Jeph:セカンドアルバムは確かに重みがあるね。俺たちも英語ではない歌詞の音楽をたくさん聴いているけど、バイブスは理解できるからその曲が本当に理解できるんだ。言葉が分からなくても声やその声を出している人の雰囲気でわかる。だから別のシンガーが歌っていたら、同じような解釈はできないと思うんだ。違う言葉で歌っていてもそんなに差はないかもしれないけど、その言葉の歌い方、表現の仕方で大きく変わると信じている。魔法のようなものだね。

Bert:そうだね、古いイタリアのオペラだってどれだけ心が傷ついているか聴いていて分かるし感じる。
 
 
“初めて日本に訪れた時は言葉にできないような経験だったんだ。まったく違う世界だったし、何もかも眩しくて、爆発的で、圧倒されるような感じだったのに、日本のファンは控えめで尊敬してくれて、感謝してくれていた。この二面性の素晴らしさにはただただ心打たれたし、日本に行くのはいつも至福の時間なんだ。”
 
 
──前回インタビューした時、もうニューアルバムに取り掛かっていると話していましたが、どれくらい進んでいるのでしょうか?

Jeph:そうだね。制作中と言うか、アイディアは20〜30くらいあって今回のこのツアーでそれを詰めていこうと思っているんだ。アイディアではなく、曲になっていくようにしている。このツアーが終わったらスタジオに入って、レコーディングを開始すると思うよ。

Bert:そう、うまく行けば2月からレコーディングに入ると思う。秋までにはリリースしたいと思ってる。

 
──どんな感じのアルバムになりそうですか?

Bert:内容についてはまだあまり決めてないんだけど、Justinがバンドに加入したこともあって、今までとは違う感じになることは確かだよ。彼が入ったことでまったく新しいエネルギーが注入されたし、4人がこんなにコネクトしているなんて初めてのことだと思う。いつもハングアウトしているし、この2年は最高の時間を過ごせたと言っても過言じゃない。だから次のアルバムはすごくポジティブなアルバムになる気がするよ。『Imaginary Enemy』ではネガティブな話題をたくさん取り上げた。無知は純粋ではないと言うことは理解しているから、それを教えながら、気分を持ち上げることができると思うよ。そんなに深く入り込む必要もないかもしれないな。どうなるのか楽しみだよ。もしかしたら俺たちのの中で一番ネガティブなアルバムになったりして(笑)

 
──2017年は『Lies for Liars』の10周年ですが、何かやる予定はありますか?

Bert:今すごくいい状態だから、それも祝うことができたらいいと思う。『Lies For Liars』は最初からシアトリカルなアルバムを目指したから、ライブも劇的なものにしたいよね。

 
──The Usedと日本のファンとの関係はどのようなものだと思いますか?日本への想いは?

Bert:日本のことをいつも話しているんだけど、日本って俺たちにとって凄い場所なんだ。初めてレーベル契約した時、ロンドンに行けることが物凄い大きなことだった。ユタ州出身のキッズ4人はバンドをやる前はほとんどユタ州から出たこともなかった。でも、初めて日本に訪れた時は言葉にできないような経験だったんだ。まったく違う世界だったし、何もかも眩しくて、爆発的で、圧倒されるような感じだったのに、日本のファンは控えめで尊敬してくれて、感謝してくれていた。この二面性の素晴らしさにはただただ心打たれたし、日本に行くのはいつも至福の時間なんだ。ツアーで最もクレイジーな経験も日本でしてる。今まで生きた中であそこまで二日酔いになったことはないよ。

Jeph:俺も日本でなった二日酔いが一番凄かったよ(笑) しかも一回じゃないんだ。何度も!

Bert:本当にパーティ気分で、日本のみんなに歓迎されている気分なんだ。ファンのみんなもそうだけど、たくさんの友達ができて今でも連絡を取り合ったりしてるよ。

Jeph:俺は子供の頃から日本に関わることをたくさんしていたんだ。住んでいたまちが姉妹都市だったし、学校で日本語の勉強もしたし、すごく興味を持って育った。

Bert:そう、Jephがもう5年以上も日本語を勉強してるから、今度日本語の歌詞の歌でもやろうかって話していたんだ。

Jeph:中学校の時から日本語を学んでいるから長いよ。学校でドイツ語、フランス語、スペイン語と日本語のクラスが選べて、日本語を選んだのがきっかけだった。小さい町で日本人なんて見たこともなかったから、授業も適当にやっていたのがまずかった(笑) 高校でまた日本語の授業をとって、もっと熱心に勉強したから、それが土台にはなっていると思う。それからは独学で勉強していて、妻の母親があまり英語できなくてもちゃんと会話ができるようになった。しばらく妻の実家で暮らしていたんだけど、そこでは日本語でしかコミュニケーションが取れなかったから、少し自信がついた。少しずつうまくなってるけど、もっと話さないきゃって思う。もっと日本に行きたいね、ツアーで。

Bert:いや、彼は完璧だよ。完璧に喋れる。

Jeph:通じるけど、動詞が難しいんだ。読み書きもひらがな、カタカナはマスターしたけど、漢字はまだまだ。300字くらい書けるけど、書き順がめちゃくちゃだから見せられないよ。

Bert:なんて最高なんだ!

Jeph:日本に友達がたくさんいるから言葉がわかるのって便利だよ。

Bert:日本のファンをとても愛してるよ!みんな本当に素敵な人たちなんだ。繋がることができるんだよね。英語ができてなくても歌ってくれているのを見ると感無量だよ。すべての壁を超えているんだ。

 
──最後に、この1st「The Used」、2nd「In Love And Death」の再現ライヴツアーを日本でやる予定はありますか?

Bert:そうしたいよね。

Jeph:難しいのは機材とか舞台をそっちに持って行くことなんだ。俺たちはすぐにでも行きたいけどね。東京2回、大阪2回だったらできそうだけどね。

Bert:努力はしているんだ。

Interview & Translation:Ginger Kunita


              


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